歯科医師 File-01

若手時代の経験はどう役立っていますか？

寄り添い、伝え、挑戦する

研修医時代は、毎日支台歯形成の練習や、抜去歯を用いた根管治療の練習に励んでいました。初めのうちはセミナーに参加してもほとんど理解できませんでしたが、さまざまなセミナーに足を運ぶうちに、少しずつ知識が整理され、理解に奥行きが生まれるようになりました。さらに、セミナーの内容を本で復習しながら、理解を深める努力を続けました。

また、研修医時代にはインプラントオペのアシスタントにつかせていただき、非常に多くの症例を見学する機会に恵まれました。しかし、知識として「わかったつもり」でも、実際に治療を行うと思うようにできないことが多く、「わかった」と「できる」の間には数多くの壁があることに気づかされました。日々そのギャップに悩みながらも、プロブレムリストを作成し、先輩ドクターに相談したり、セミナーに参加したり、参考書を読み込む日々が2年ほど続きました。正直、この時期は大変でしたが、自分で治療経験を積んでからセミナーに参加すると、「そういうことだったのか」と新たな発見があり、学びの深さを実感しました。

親知らずの抜歯も、先輩ドクターに手伝っていただきながら、少しずつ習得していきました。若手時代には、先輩ドクターやスタッフの皆さんにたくさんのことを教えていただき、本当に感謝しています。今後は、若手時代の経験を活かし、自分が教える側として後輩を支えていけるよう、さらに成長していきたいと思います。